フレデリックコンスタントの時計を紹介しましたが、2016年からシチズン傘下になっています。実はシチズン、他の海外ブランドも買収して気がつけば巨大グループです。今回はそんなシチズンが持つ時計ブランドを見ていきましょう!
シチズンはもはや巨大なグループ
シチズンはここ数年間で世界の名だたる企業を複数買収しています。気がついたらあのブランドがシチズン傘下になったという驚きの連続です。
2008年 アメリカのブローバ社買収
ブローバ社はクォーツ時計ができる以前、音叉式の時計という革新的なムーブメントを搭載した時計を発売したメーカーです。小型音叉の振動によって当時の機械式時計とは別格の精度を実現しました。しかも、ブローバのアキュトロンという時計は月面に設置された実績もあり、当時どれだけ画期的な時計だったのかを伺うことができますね。
現在でもブローバは音叉式時計を発売しています。スイープ運針といって滑らかに動く針が特徴です。これは音叉時計ならではの特徴です。スイープ運針に魅力を感じたり、時計の歴史に魅力を感じたあなたにオススメです!
2012年 スイスのプロサーホールディングス買収
プロサーホールディングス買収によって、シチズンは完成品メーカーとムーブメントメーカーを傘下に入れます。完成品メーカーとして超高級時計の2社が傘下に入りました。超高級という言葉の通り数百万円の時計がズラリというラインナップです。
- アーノルドサン(ARNOLD&SON)
- アンジェラス(ANGELUS)
ムーブメントメーカーも傘下に入れています。専業のため非常に美しいのが特徴です。
- ラ・ジュー・ペレ(La Joux-Perret SA)
既にカンパノラのメカニカルモデルに搭載し始めています。これから他のブランドにも搭載する可能性は大いにあります。特に後述の文字盤の美しいフレデリックコンスタントにラ・ジュー・ペレの美しいムーブメントを搭載するのではないかと考えるとワクワクが止まりません。美の共演ですね!
2016年 スイスのフレデリックコンスタント買収
そして前回紹介したフレデリックコンスタントの買収です。マニュファクチュールメーカーであることと、文字盤がとにかく美しいのが特徴です。
現在これらのメーカーが全てシチズンの傘下にいると考えると非常に心が踊ります。これから買収した効果で面白い時計が出てくるのでしょうね。時計好きの僕たちは楽しみに待つことにしましょう!
シチズンのマルチブランド戦略
シチズンはこうしたブランド群を傘下に置きシチズンブランドを格としたマルチブランド戦略をとっています。各時計ブランドを4つのカテゴリに分け、各ブランドがいずれかのカテゴリに所属するイメージになります。カテゴリはLuxury、High、Mid、Fashion & Lowの4つです。
Luxury
ラグジュアリーというくらいで本当にラグジュアリーです。お値段なんと2,000,000円〜13,000,000円(いっせんさんびゃくまんえん!)意味がわからないですよね?そして時計の形も意味わからないです!
(出典:Gressive)
いきなりパンチがありすぎで困りますが、シチズンの傘下にはこれだけの超高級時計を作れるブランドがあるということが凄い点ですね。このカテゴリはプロサーホールディングス買収の時に傘下に入った2社が担います。
- アーノルドサン(ARNOLD&SON)
- アンジェラス(ANGELUS)
High
いわゆる高級時計です。お値段は200,000円〜800,000円と高価ですが、長く使うことを考えると大人の時計としては手の届く範囲かなと思います。ラグジュアリーの価格感で麻痺してしまいそうですが、このクラスも非常に高級です。
- ザシチズン(The CITIZEN)
- カンパノラ(CANPANOLA)
- ブローバ アキュ・スイス(BULOVA Accu・Swiss)
- フレデリックコンスタント(FREDERIQUE CONSTANT)
中でも値段が高いのがカンパノラのメカニカルコレクションになります。プロサーホールディングス買収で傘下となった、ラ・ジュー・ペレ社のムーブメントを搭載しています。ただ、メカニカルコレクションはカンパノラの宇宙感が減るのでそれが残念。
ただ、琉雅(りゅうが)は宇宙感もあって別格でいいです!そしてお値段も別格の800,000円(税別)!
(出典:カンパノラコレクションラインナップ)
別の記事で、ザシチズンとカンパノラのオススメポイントを紹介しています。このクラスの魅力をもっと知りたい人は是非読んでください。
Mid
社会人になってからは一番目にする機会が多い価格帯です。Midはざっくりと分けて50,000円〜200,000円くらいの価格帯になります。この価格帯は、実用性も高くデザインも長く使えるものが多いのが良いところですね。
- シチズン(CITIZEN)
- ブローバ(BULOVA)
- ウィットナー(WITTNAUER)
Citizenの中でも、ATTESAは最近非常に力を入れています。
(出典:ATTESA)
- GPS衛生電波時計
- エコドライブによる太陽光発電
- スーパーチタニウムで超軽量
このモデルなど本当に技術の集大成という印象です。僕が海外へ頻繁に行くのであれば1つは購入しておきたい便利さだなと思います。
Fashion & Low
いわゆるファッション時計で、10,000円〜50,000円くらいの時計が多いです。PaulSmithは大学生から新社会人まで圧倒的な人気を誇っていますよね。
この価格帯の時計は買ってみると中身はシチズンのクォーツというケースが多々あります。僕は大学生の時タケオキクチの時計を愛用していましたが、それもムーブメントはシチズンでした。
- CARAVELLE NEW YORK
- INDEPENDENT
- Paul Smith WATCH
- wicca
- Q&Q
この価格帯でも見ているといいなと思う時計は多いです。PaulSmithは最近いろんなデザインの時計を出していて実物を見に店舗に足を運びます。この時計とか自動巻でデザインもかなり洗練されていていいです!
(出典:PaulSmith)
でも一点だけ難点があって、この価格帯の多くは風防にサファイアクリスタルガラスを使っていないんですよね。僕は風防には傷をつけたくないので、この点が大きなマイナスポイントになります。とはいえそれを加味してもファッションを楽むために気軽に購入しやすいのがいいところですね。
どうでしたか?少し長くなりましたが、シチズングループの巨大さは感じてもらえましたか?13,000,000円の時計からPaulSmithまで幅広く手がけるその幅は凄まじいものがあります。これから面白い時計がどんどん発表されると思うので、その時はまた興奮しながらレビューしたいと思います。
ではまたっ